保護皮膜として植物性のオイルを木部に浸透させ、木が本来もつ自然に近い風合いや質感を感じる事が出来る人気の仕上げ方法です。
堅い皮膜を作るわけではないので、耐水性に劣り水分を吸収するためシミが付きやすく直射日光による日焼けもしますが、
使い込むほどに味が出てくるのが特徴です。
///木製品のお手入れ///
【普段のお手入れ】
普段のお手入れは、柔らかい布での乾拭き、またはよく絞った布で水拭きして下さい。
使い込むうちにオイルの効果が無くなっていくため、木材がカサついてきたかなと感じたら、
オイルを塗ってあげると美しさが蘇ります。
【メンテナンス】
1. 木部表面の汚れを拭き取ります。
2. 木部表面に水気が無いのを確認し、 市販の家具用オイルや食用オイルを刷毛やウエスに染み込ませて塗り広げます。
3. 全体的に塗り終わったら、きれいなウエスでしっかりと拭き取ります。
しっかりと拭き取るのが綺麗に仕上げるコツです。拭き残しがあると後でベタつく原因になるので注意してください。
4. 最後に、しっかりと乾燥させれば完成です。
*食用オイルと言っても、向き不向きがあります。
通常木製品への塗装目的に使用されるオイルはえごま油、クルミ油などが代表的です。
これらは、乾性油と分類されているオイルで、早く乾燥するものです。
反して、オリーブオイルや菜種油などは不乾性の油で厳密には乾かない種類の油になります。
ベタベタ感が残るのでメンテナンスには向いていません。
*オイルが付いた布は、水に湿らせて捨ててください。発火の恐れがあります。
/// 取扱い樹種について ///
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【タモ】 北海道や中国、ロシアが主な産地です。 人気の高い材料で楢と並び天然木材の家具材の代表格ともいえます。 タモは年輪がはっきりしており、木目が直通なため、家具などにすると空間を引き締めてくれるのが特長で、シンプルなテイストのインテリアや家具によく使われています。 タモは強さとしなやかさを兼ね備えており、加工性にも優れています。そのため、家具だけではなく住宅材はもちろん、合板、内部装飾、楽器、運動用具(野球のバット)等、幅広い用途に適しています。 |
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【oak(オーク)】 *写真上から『ナラ』『ホワイトオーク』『レッドオーク』 |
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【楓】 国産のものは楓材、西洋から輸入されたものはメイプル材と呼ばれて流通することが多く見た印象はカエデ材とメープル材では少し違いがあります。 手触りはとてもスベスベしています。 カエデは楽器の材料として有用で、ハーモニカやピアノのアクション材、ギターの材料などとして利用されます。 また、材質が硬く、見た目も美しいので家具材としても利用され、質の良い家具を作る事ができます。 |
【ヨーロピアンビーチ】 ビーチというと聞きなれないかもしれませんが、西洋ブナのことです。ビーチはヨーロッパや北アメリカなど世界中に存在し、日本名 ではブナと呼ばれます。 材色は淡く、ピンクがかった色をしています。 木目はきめ細かく、硬く粘りがあり、割れにくい性質を備えて います。 ヨーロッパや北欧家具においては人気の木材で、ビーチ材 を使用した曲げ木の椅子(ワイチェアー)は有名です。 家具の他では木製玩具や楽器の鍵盤、無味無臭なので食品容器 にも適しています。 |
【虎斑について】
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虎斑とはオーク材などブナ科に見られる斑紋(はんもん)で、柾目(まさめ)を横切るような帯状のものを
斑(ふ)といい、斑が大きく虎の毛のような斑点模様に見えるものを虎斑(トラフ)といいシルバーグレイン
(銀杢(ぎんもく))とも言います。
材の個性や切り出し方で虎斑のあるもの、無いもの、大きいもの、小さいものと千差万別です。
イギリスでは虎斑(トラフ)が現れた柾目が最高級の材料とされ、虎斑はまさにオーク材の代名詞と言えます。
しかし、虎斑は人によって好き嫌いがあり虎斑を知らない方は傷やシミなどと誤解されるかもしれませんが、
これこそは無垢特有の証しであり、かの有名なアメリカの建築家のフランク・ロイド・ライト
(帝国ホテルの設計で有名)も愛したオークの魅力の一つです。